とび・土工工事業の建設業許可を取得するには
「とび・土工工事業」の建設業許可を取得するには、次の5つの要件を満たす方法が一般的です。
① 「とび・土工工事業」の会社の役員または個人事業主を5年以上経験している
② 「とび・土工工事業」の技術者としての経験を10年以上積んでいる
③ 銀行預金が500万円以上ある
④ 不誠実でない
⑤ 欠格事由に該当しない
①の役員や事業主の経験は、合算でも大丈夫です。
また、他の業種の経営経験もクリアする方法があります。
②は、国家資格でクリアする方法などもあります。
③は、決算書の「純資産」という額でもクリアできます。
その他、いろいろな方法がありますので、お気軽に質問してください。
とび・土工工事業の建設業許可に有利な資格
『資格があれば実務経験はなくても大丈夫!』 ということを聞かれたこともあると思います。
「とび・土工工事業」では、次のような資格をお持ちの方を専任技術者とすることで、クリアが可能です。
> 1級建設機械施工技士
> 2級建設機械施工技士(第一種~第六種)
> 1級土木施工管理技士
> 2級土木施工管理技士(土木)
> 2級土木施工管理技士(薬液注入)
> 2級建築施工管理技士(躯体)
> 総合技術監理 建設
> 総合技術監理 建設「鋼構造及びコンクリート」
> 総合技術監理 農業「農業土木」
> 総合技術監理 水産「水産土木」
> 総合技術監理 森林「森林土木」
> 地すべり防止工事士(※)
> 技能検定 ウエルポイント施工
> 技能検定 とび・とび工・型枠施工・コンクリート圧送施工
とび・土工工事業の工事について
建設業許可でとび・土工・コンクリート工事とされる具体的な工事
建設業許可で「とび・土工・コンクリート工事」とは、次のような工事とされています。
イ | 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て、工作物の解体等を行う工事 |
ロ | くい打ち、くい抜きおよび場所打ぐいを行う工事 |
ハ | 土砂等の掘削、盛り上げ、締固め等を行う工事 |
ニ | コンクリートにより工作物を築造する工事 |
ホ | その他基礎的ないしは準備的工事 |
工事の名称で具体的な例としては、次のような工事などです。
イ | とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロックすえつけ工事、工作物解体工事 |
ロ | くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事 |
ハ | 土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事 |
ニ | コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事 |
ホ | 地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、道路付属物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事 |
他の工事業種との違い
コンクリートブロックすえつけ工事について、規模の大きい工事(根固めブロック、消波ブロックすえつけ工事など)を「とび・土工・コンクリート工事」とします。
建築物の内外装としての擬石等をはり付ける工事や法面処理、または擁壁としてコンクリートブロックを積み、またははり付ける工事は「石工事」に分類します。
コンクリートブロックによって建築物を建設する場合は「タイル・れんが・ブロック工事」となります。
プレストレストコンクリート工事のうち、橋梁等の土木工作物を総合的に建設する工事は「土木一式工事」に分類します。
吹付け工事は、モルタル吹付け工事や種子吹付け工事を総称したものです。
法面処理などにおける吹付け工事を「とび・土工・コンクリート工事」としますので、建築物にモルタルを吹付ける工事などは「左官工事」となります。
ガードレール設置工事は「ほ装工事」とあわせて施工されることが多いのですが、「とび・土工・コンクリート工事」に該当します。
鉄骨組立て工事については、現場における組立てのみを行う場合は「とび・土工・コンクリート工事」としますが、鉄骨の製作、加工から組み立てまでを行う場合は、「鋼構造物工事」となります。
あわせて取得したほうが良い工事業種
建設工事は1つの業種だけで進められる場合はまれです。
それぞれの許可を持つ専門工事業者が受け持つことになりますが、関連する業種であればあわせて取得しておくことで、事業の競争力や信頼がアップします。
やみくもに、取得することが出来そうな許可を取得してもあまり効果がありませんので、次のようなポイントに絞って検討されると効果的です。
① メインとなる工事とは別に、許可が不要な軽微な工事を施工している場合
② 付帯工事として、関連受注及び自社施工している場合
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「とび・土工工事業」に合わせて取得したほうがいよい工事業種は、「土木工事業(土木一式工事)」、「ほ装工事業」が考えられます。

知事 | 大臣 | |||
一般 | 特定 | 一般 | 特定 | |
新規 | 120,000円 | 120,000円 | 180,000円 | 180,000円 |
業種追加 | 70,000円 | 70,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
更新 | 70,000円 | 70,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
決算変更届 | 40,000円 | 40,000円 | ||
各種変更届 | 20,000円 | 20,000円 | ||
経営事項審査 | 150,000円 | 180,000円 |
※それぞれ、別途消費税が必要です。
※新規知事申請には、別途法定費用(実費)として90,000円が必要です。
※新規大臣申請には、別途法定費用(実費)として150,000円が必要です。
※業種追加・更新には、知事申請・大臣申請問わず、別途法定費用(実費)として50,000円が必要です。
※経営事項審査には、別途法定費用(実費・ケースごとに金額が異なります。)が必要です。